今回は、そんなお望みを持つ方に向けて「ランディングページのSEO」についてお話ししていきます。
結論から言うと、ランディングページ1枚にSEOで集客するのは・・・かなり難しいです。
冒頭から夢も希望もない話をしていますが、どうしてランディングページはSEOに不向きなのか?理屈が分かれば納得するはずです。
そして、ランディングページの真の活かし方も分かるでしょう。
この記事では、
- ランディングページがSEOに不向きな3つの理由
- ランディングページを活用して集客する方法
について、詳しくお伝えしていきます。
Webを活用した集客・売り上げアップにつながるヒントとなりますように!
この記事の内容
ランディングページがSEOに不向きな3つの理由

まずはSEOの基礎知識を簡単におさらいします。↓
Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略。
ある特定のキーワードで検索された時に、検索1ページ目の上位(広告枠以外の部分)に情報をランクインさせ、見つかりやすくすること!
そもそも、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの役割は、検索者が求めている情報(疑問や悩みの答え)を素早く返すこと!
つまり、SEO対策がうまくいくのは「検索者の抱える疑問や悩みにドンピシャで答えた情報」を公開したとき!!
これを踏まえて、なぜイチ商品に特化してPRをおこなうランディングページがSEOに不向きなのか?を解説していきます。
【理由①】検索ユーザーの85%は、商品PRの情報が欲しいわけじゃない

ランディングページのSEOを望む方は、きっとこのようなイメージをしていることでしょう。
ですが実際、「何かを購入したいと思って検索をしている人」はそこまで多くありません。
世の中の人たちが検索で使用する「キーワード」は、大きく3つの種類に分けられます。
①インフォメーショナル(情報収集型)キーワード⇒全体の85%
何かを知りたい、悩みや疑問を解決したいという意図で検索されるキーワード
【例】
「ダイエット 方法」
「たけのこ 下ごしらえ」
「無線LAN 家庭用 相場」
②ナビゲーショナル(案内型)キーワード⇒全体の10%
特定のWebサイトを見つける目的で検索されるキーワード
【例】
「坂本龍馬 ウィキペディア」
「Amazon」
「Softbank 問い合わせ」
③トランザクショナル(取引型)キーワード⇒全体の5%
購入を含め、何か手に入れたいという意図で検索されるキーワード
【例】
「iPhone 壁紙 ダウンロード」
「ネット保険 見積もり」
「名刺 印刷 最安」
※パーセンテージは「検索意図から導くサーチマーケティングの基本」を参照
そうです。何かを購入したい!と明確な目的で検索活動をしている人たちは、全体のたった5%なんです。
商品に成約させることが目的で、そのためのPRががっつり書かれているランディングページは、一部の「購入意欲の高い人たち向け」の情報となります。
反対に、世間のほとんどの人たちは「そんな熱くPRされても・・・」と、まだ気持ちの盛り上がっていない見込み客の段階なのです。
一部の購入意欲の高い人たちは、ランディングページを見ればあなたの商品・サービスを購入するかもしれませんが、なんせ母数が少ない!
そんなキーワードを狙ってSEOをおこなうのは、効率を考えるとちょっと・・・という結論になります。
購入意欲の高い人に確実に訴求するなら、検索結果の上部にある広告枠を買って、そこにランディングページを設置した方が結果が早く分かります。
【理由②】デザイン重視、文字数少なめのランディングページを検索エンジンは評価しない(できない)

ランディングページの主な役割は広告なので、見た目のインパクトや華やかさなど、感覚に訴えかけるデザインを中心に構成されています。
画像やイラストを多く使い、テキスト(文字)での説明は最小限である場合が多いです。
中には、文字すら凝ったフォントの画像になっているランディングページも。
さてここから、SEOの観点で解説です。
実は検索順位を決めているGoogleは、「Webページの内容をテキスト(文字)情報で把握する」という特徴を持ちます。
把握した内容(文字情報)を元に「このWebページの内容は主に〇〇についてだ!ならば、この検索キーワードの答えにぴったりだ!」という具合で、適切な検索キーワードの答えとして紐付け、ランキングに振り分けていきます。
・・・と考えると、画像がたくさん!テキスト(文字)情報が少なめのランディングページは、検索エンジンにとっては「どんな情報が載っているのかイマイチ把握できない」存在となります。
内容が正確に把握できないページを、当てずっぽうで検索上位に上げるわけにはいきません。
「ユーザーが欲しい情報を即座に返す」という、検索エンジンの存在意義そのものが危うくなってしまうからです。
そもそも、画像を多用して文字情報が少ないランディングページの作りそのものが、SEO向きではないと言えます。
【理由③】他のWebページとのリンクが少なく信頼性を確認できない

検索順位を決めるための判断基準は、200以上あります。
全てGoogleにより非公開ですが、特に重要視されているのが「Webページの信頼性」と言われています。
信頼性とは例えば、
- その道に詳しい人(専門家)が携わっているWebページなのか?
- そのWebページは、人気があるのか?
- そのWebページが属しているWebサイトは、1つのジャンルについて掘り下げて説明しているのか?
などです。
誰が携わってて、どんな人に支持されてて、どこのWebサイトに属しているのか?
これらは「リンク」によって関係性を確認されます。
例えば、肌のお手入れについて書かれたWebページに、
- 「私が書きました」と美容皮膚科医師のHPへのリンクが貼られていて
- 多くの美容愛好家たちにページが紹介されていて(SNSでリンクを紹介するなど)
- 美容ノウハウが書かれた他の記事にもリンクで飛べ、サイト全体で情報が網羅されている
ようになっていたとしたら。
検索順位を決めるGoogleからしてみたら、「このWebページのリンクの貼られ方は信頼できる!検索上位に置いておいても大丈夫!」となるわけです。
ですが、このようにリンクが相互に貼られているのはブログなど「記事形式」のWebページです。
ランディングページは「まっすぐに成約ボタンに向かわせる」のが役目なので、あちこち移動されてしまう他のリンクはありません。
加えて、いくつもの記事が集まったWebサイト形式ではなく単体のページのため、情報の厚みもありません。
リンクの貼られ方でページの信頼性を判断しているGoogleにとっては、これまた情報不足で検索上位に反映させにくいのです。
①「購入意欲の高いキーワードで検索するユーザー」は全体の約5%ほど。ランディングページは、検索上位に出るかどうか分からないSEOよりも広告枠で確実に目立つ場所に設置した方がよい。
②そもそも、デザイン(画像)重視でテキスト(文章)少なめのランディングページは、検索エンジンに内容が伝わりにくくSEOには不向き。
③お申し込みボタン以外にリンクがない。(Googleが検索順位を決める際に重視している、「信頼性を担保するページとのリンク」が少ない)
以上が、ランディングページがSEOに不向きと言われる理由です。
ならば、ランディングページにはどうやって集客するの?
ランディングページの役割は、あくまでもセールスです。
集客することが役割の「何か」とタッグを組んで、ランディングページまでお客様を連れてきてもらう必要があります。
ランディングページとタッグが組まれる代表的なものは、次の4つです。
- リスティング広告
- アドネットワーク広告
- SNS広告
- SEO対策をしたWebコンテンツ(記事)
①リスティング広告
検索連動型広告とも言われます。
ランディングページの内容が響くであろうキーワードが検索されたとき、画面上部の広告枠に露出をする方法です。
「Googleアドワーズ」や「Yahoo!プロモーション広告」に出稿します。

②アドネットワーク広告
あらゆるWebサイトにバナー型となってあらわれる広告です。
バナーをクリックすれば、ランディングページにリンクする仕組みです。
「Googleアドセンス」や「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク」に出稿します。

③SNS広告
SNSのフィード(投稿一覧画面)になじんで表示される広告です。
広告上のリンクをクリックすると、ランディングページに誘導できる仕組みです。
FacebookやTwitterなど、各種SNSのビジネスアカウントを取得することで出稿できます。

④SEO対策をしたWebコンテンツ(記事)
検索キーワードの3つの種類のうち、もっとも割合が高く全体の85%を占める「インフォメーショナル(情報収集型)キーワード」で上位表示を果たし、そこからランディングページへ誘導するという方法です。
1つ1つSEO対策を施したWebコンテンツ(記事)の公開を地道に続け、見込み客の流入数を上げていきます。
※参考:BOXILマガジン
成約を目的に作るランディングページの役割は、あくまでもセールスです。
集客の役割は別の媒体に任せ、連携を取るように運用するのがポイントです。

まとめ
ランディングページは、集客もセールスもと役割を兼ねるページではなく、セールスに特化したページです。
なので、SEOを使った集客には「構造上」向いていません。
ランディングページを作るのであれば、その手前で集客してくれる「Web広告」や「Webメディア(SEO対策をしたブログなど)」の運用も考えましょう。
時間がかかってもいいから、将来広告費をなるべくかけずに長期的に集客したい場合は「SEO対策を施したWebメディア運営」を採用するのがおすすめです。
